寒い。
古びたデザインのフォローリング床
どこからか冷たい空気が通りすぎる
また今夜も眠れないから
体育すわりをしてTシャツで膝を覆う
あーあ。こんな夜をいくつ通り過ぎてきただろう
思えば小学生からこんな生活をしていた
がっつり化石のようなレベルだけれど
私のソレにはなんの価値もない、
ただ夜の住人として、ほんとの私が解放される至福の時間
静寂の異空間は命を繋ぐ為の秘密基地
誰かと話したい気もするけれど
深夜に話していいのかわからない
こんな言い訳ができるから
この世界は楽しすぎる
万一、私と話しませんか?
なんて声が聞こえたら、
あたしは速攻で薬を流し込み
布団にダイブする
一人で生きていくことの楽しさしか知らない
だから困っちゃうんだ。
誰かと寄り添い生きる事は
この上ない恐怖
だけど憧れ、夢見る天邪鬼
随分と厄介な生き物になったものだ
今日は亡き父の誕生日だった
こんな娘に会いに来てくれるだろうか
あの人だけは殴らないから好きだったよ
誕生日おめでとう。ケーキ買っておいたらから
東雲のころにこそっと食べにやってきてね